ワインのテイスティング表現って難しいの?

ソムリエはお客様にワインを紹介するときに香りや味わいを表現もします。

ソムリエの説明の仕方にもよるが、少し分かりづらいと感じたことはないでしょうか。説明された香りと味わいの表現が、実際に飲んだときに感じられないということはないでしょうか。

テイスティング用単語集 独・日

インターネット上にある無料のテイスティングシートです。

WSETはイギリス発祥のワイン教育機関で全ての方に受験資格があります。日本でもドイツでも受験可能です。

 

日本語:

https://www.adv.gr.jp/img/pages/download/WSET_Systematic_approac_to_tasting_Level3_japanese.pdf

 

ドイツ語:

https://www.wsetglobal.com/media/3122/wset_l3_wines_sat_de_jun-2016.pdf

 

 

これらの単語の多くはレストランで働くソムリエが実際に使用している単語ばかりです。

テイスティング表を見てどう思いましたか。

こんなの覚えてるのかと思った人もいれば、これだけで表現できるのと思った人もいるでしょう。

ワインの香りと味わいを表現するだけであれば、これだけで間違いなく十分です。

 

そもそも私達の鼻は3000万から3500万もの細かい受容器を持ちます。

それなのに例えば『りんごの香り』と一言で片付けてしまうのはなぜでしょうか。

 

人類の進化において、生き抜くために必要な情報を端的に正確に素早く得ることが重要であり、その情報のほとんどを視覚から得ます。

当然ワインだけでなく料理でもいえることで、視覚から美味しい料理と美味しくないと予想される料理を最初に見分けてしまうのだ。

では目をつぶればいいのではないでしょうか。それは正解ではあるし、多少の嗅覚と味覚のレベルは上昇するでしょう。

しかし習慣となっていないことを人間はその場で正確に表現することはとても難しいのです。

 

そのために包括的な表現を表のようにまとめたものを使用しているのです。

もちろん表現内容は人によって、育ってきた環境によって変わります。

WSETはこの表をあくまでトレーニング用に提供しているだけなので、オリジナルでクリエイティブな表現をするのも当然間違いではありません。

 

 

ワインに携わる専門家は最初にこのような表を使い、トレーニングしながら自分の物差しを作る。それに他の人の物差しとの多少のずれを調整しながら表現していくのです。

 

私はテイスティング力は確固たる自己の物差しを作り、他者と表現を共有するための言語学であると認識しています。

どうやってトレーニングすればいいの?

ではこの単語を全て覚えればテイスティング力が上昇するのでしょうか。

結論から言うと、直接テイスティング能力の向上に繋がるといわけではありません。

 

テイスティングは十人十色で多くのアプローチが存在します。

多くの人とワインを飲みながら多くの意見を吸収することが、テイスティング能力の向上といえるでしょう。

これは自分の物差しと他者の物差しがどれくらいずれているかを計るのに最適な方法です。

可能であれば、自分よりもより優れたテイスティング能力を持つ人の意見を多く吸収するとベストです。

この積み重ねが相手に伝わりやすい表現ができるということにつながるのではないでしょうか。