ワインの糖分

今回はワインに含まれる糖分について紹介します。

 

ワインが持つアルコールはどこからできるのでしょうか。結論から言うと、ぶどうに含まれる糖分が発酵してできあがります。

 

収穫直前のぶどう、絞りたてのぶどうジュースは異常なほど甘いのです。

この糖分がを発酵し、アルコールへ添加することにより、辛口ワインになります。

アルコール発酵とは

アルコール発酵とは、グルコース、フルクトース、しょ糖などの糖を分解して、エタノールと二酸化炭素を生成し、エネルギーを得る代謝プロセスであり、酸素を必要としない嫌気的反応。酵母は酸素がないところで、糖を用いてアルコール発酵する代表的な生物。

エタノールの大量生産、アルコール飲料、パンの生産など多岐に渡ります。

 

醸造時に酵母によらない発酵で造られるワインもあります。

それがフランスのボジョレ・ヌーボー。日本では毎年11月の第3木曜日にお祭り騒ぎになります。

「カーボニック・マセレーション」と呼ばれる反応であり、高濃度の二酸化炭素または窒素ガス中に置かれたブドウの果実中で起こる嫌気的反応で、酵素の作用により糖がアルコールに変化するものです。

 

多くの酵母では、アルコール発酵は嫌気条件でのみ進行し、酸素があると水と二酸化炭素に変えます。

ワインで用いられるSaccharomyces cerevisiae(サッカロミセス・セレヴィシエ)は酸素があっても発酵を好むため、適当な培養条件を選ぶと好気条件でもエタノールを生産します。

ドイツでの残糖分による味わいの表記

ドイツではワインに含まれる残糖分によって、法律により以下に分類されます。

 

辛口(トロッケン)

残糖値1リットルあたり4グラムまで。 Max. 4g/l

もしくは

酸の量が残糖値を最大2グラム下回る場合は、残糖値1リットルあたり9グラムまで可。 Max. 9g/l (酸+2 max.9g/l)

 

中辛口(ハルプトロッケン)

残糖値1リットルあたり12グラムまで。 Max. 12g/l

もしくは

酸の量が残糖値を最大10グラム下回る場合は、残糖値1リットルあたり18グラムまで可。 Max. 18g/l (酸+10 max.18g/l)

 

甘口(リープリッヒ)

残糖値が中辛口以上、最高で1リットルあたり45グラムまで。 Max. 45g/l

 

甘口(ズース)

残糖値1リットルあたり45グラム以上。 Min. 45g/l

グルコースとフルクトース

グルコースは単糖でブドウ糖とも呼ばれる。糖は植物などに含まれる葉緑体において、太陽光からのエネルギーを使って水と二酸化炭素から光合成によって作られる。

 

フルクトースも単糖で果糖とも呼ばれる。水溶性の白色の結晶であり、全ての糖の中で最も多く水に溶ける。蜂蜜・果実・ある種の根菜に多く含まれる。

グルコースとフルクトースはブドウに同量だけ含まれています。

 

フルクトースはグルコースよりも2倍甘く感じ、味わいはフレッシュでふくよか、そして甘ったるい嫌な印象を受けにくいです。

 

ラベルに辛口ワイン(Trocken)と書かれているのに甘く感じることはないでしょうか。

それはおそらくグルコースの倍甘く感じるフルクトースが多いと思われます。

若くてフレッシュなワインはその甘味と酸味のバランスをお楽しみください。

 

フルクトースはグルコースに比べて甘く感じません。甘味もフレッシュさは少なく、反対に重みすら感じるでしょう。口の中で少しザラザラとした感触があるのも特徴の1つです。

グリセリン

グリセリンは3価のアルコールで、学術分野ではグリセロールとも呼ばれる。

食品添加物として、甘味料・保存料などの用途がある。甘味料としては虫歯になりにくいが、甘さは弱く高カロリーである。

 

グリセリンは熟したぶどうに多く含まれ、また醸造過程でも生成されていきます。

多量のグリセリンがワインに含まれている場合、クリーミーでねっとりとした感触が口いっぱいに広がります。

高品質な辛口ワインが甘く感じるのはこのせいです。

貴腐菌が付着したぶどうから造られたワインは多くのグリセリンを含みます。

テイスティング時にグルコース、フルクトース、グリセリンはとても重要な判断要素です。

覚えておいて損はないかもしれません。