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ぶどう畑での仕事

ワインの生産者は1年間を通じ、さまざまな仕事を行います。

本来、ぶどうは人が手をかけなくても自然に育ちます。

しかし、私達が適切な畑を選び、ぶどうにとって最適な作業を加えることで、より高品質なワインができる要因となるのは間違いありません。

 

寒くなった1~2月にはぶどうの木の剪定を行い、古い枝を取り除きます。

 

この作業は、収量とワインの品質にとても影響を与えるものです。

長年の経験と確かな知識が無いと、正確に剪定をするのは難しく、熟練者が担当する仕事になります。

 

剪定された枝は、通常機械で細かく砕き、畑の腐植土となるように土に返します。

 

今日では、剪定作業も部分的には機械化も可能ですが、それでも非常に手間のかかる仕事です。

大手ワイナリーでは剪定に2~3ヵ月かかる場合もあります。

 

ぶどうの芽が出る前には、剪定して残したぶどうの枝を曲げ、垣根に結わえて固定します。

 

古くなった機械やワイン畑のワイヤーなどを修理するのもこの時期。夏ほどではありませんが、冬も忙しいのです。

ワイン畑の他に、森・果物畑などを所有しているワイナリーはさらに忙しいでしょう。

冬の暮れから春先にかけて、ぶどうの成長条件を理想的な状態にするため、土壌を改良します。

土壌の栄養分の欠乏は、最新の分析方法で簡単に知ることができ、オーガニック肥料(牛糞・腐植土など)、あるいは鉱物肥料(マグネシウム・石灰・リン酸など)を畑に与えます。

 

環境には配慮して行われていますが、ぶどうを健康に保つため、生育期間の8月までは農薬投与は必要不可欠です。

 

温かくなる4月頃には芽が出てきて、ゆっくりと成長していきます。

6月になると開花し、畑仕事はよりいっそう仕事が増えます。

 

ぶどうの葉が生い茂るため、新梢を垣根に挟み込み、フェンスを整えます。

しっかりと整えられたものは、光合成に必要な葉の数とぶどうに当たる日光量の調節、通気性改善の管理が行いやすいです。

 

高品質なぶどうを秋に収穫するため、結実したぶどうを部分的に取り除き、余分な副梢を除去、ぶどう周りの葉を取り除く作業も行われます。

8月中旬ころからは、ぶどうが熟し始めます。

糖分の生成が急速に高まり、同時に酸の量が減っていきます。

 

夏場の気象条件にもよりますが、9月から収穫が始まります。

造り手は、機械でぶどうの成熟度を計測し、収穫にふさわしい日取りを決定します。

 

果皮の色・果肉の弾性・種子の成熟度・果実の味わいなどが考慮されます。

畑の位置・ぶどう品種により収穫時期はさまざまです。

 

生産者は自らの判断で、収穫の開始を決定します。

しかし、全て台帳に収穫の記録をしなくてはいけません。

・収量

・収穫した畑

・収穫方法

・糖度 など

作業まとめ

冬:剪定、枝の固定

春:土壌改良(深耕・施肥)

夏:保護剤散布、間引き、摘果、新梢の挟み込み

秋:収穫

ワイン畑の仕事の概略でした。

 

ワイナリーにとって一番忙しい時期は初夏から秋の収穫までです。

ぐんぐん伸びるぶどうの樹をケアするために、より正確でスピーディーな仕事が求められます。

多くの仕事は機械化にむかっていますが、機械が入れない傾斜が厳しい畑では全て手作業で行われています。